こんにちは!
メルボルンで育休移住中のmamaellyです。
移住前に心配だったことのひとつが『予防接種』
全部実費!な国もあるみたい?
結論!
オーストラリアでは住所と電話番号があればビザホルダーでも予防接種を無料で受けることができます!
今回は受けるためにやること、持っていくべきアイテムをシェアします!
- 日本とオーストラリア予防接種の違い
- 日本で準備すべき書類と持っていくと心強いアイテム
- 渡豪後、定住先が決まってからスグするべきこと
- 予防接種の受け方と持ち物
- オーストラリアの『予防接種証明書』とは?
渡豪前にメルボルンの市役所に確認してみた
『育休移住』するにあたって心配していたのが、0歳次男の予防接種。
5歳と3歳の長男長女は渡豪直前のインフルエンザを含め、打てるものはすべて接種済み。さらに、来年4歳になる長女の日本脳炎3回目も帰国後で大丈夫そうです。
ただ渡航時、生後2ヶ月を迎える次男は、打てる注射があるけれど日本で打ってから出発した方がいいのか、ゼロからオーストラリアで打った方がいいのか、そもそも打てるのか(笑)
いろいろ調べてみたけれど、なかなか『Vistor visa(subclass600)』(長期観光ビザ)ホルダーのケースがなかったので、メルボルン市に直接聞いてみることに。
翌営業日にはメールが返ってきてびっくり。
渡豪前はまだ住む場所が決まっていなかったため、とりあえずメルボルン市のウェブサイトから担当部署へメールで問い合わせてみました。
返信がコチラ。
Thank you for your email.
You are able to get vaccinations in Melbourne at no cost at our community sessions.
On your arrival in Melbourne please contact us or your local council to have your children’s immunisation data added to the Australian Immunisation Register (AIR).
Please see the link below to fill out the details for each child so we can process them for you.
渡航目的や取得したビザの種類を伝えて、無料で受けられるのか聞いてみたのですがなんと、乳幼児の定期予防接種が(インフルエンザは5歳0ヶ月以下)無料で受けられるとのこと!
「到着したら子どもの予防接種の記録をAIRへ登録するから、メルボルン市かお住まいの市へ連絡してね」とあります。
<AIRとは>
The Australian Immunisation Registerの略で、オーストラリアで予防接種を受けた人すべての情報をオンラインで記録・管理している政府機関。
市民/永住者ではなくても長期滞在者であれば、子どもの予防接種記録を登録しておくことができ、月齢年齢に合わせて接種していなければならない予防接種がある場合は連絡がきます。
登録後に0歳次男の予防接種と、必要があれば上の子どもたちが受けるべき予防接種やスケジュールを教えてくれるのです!
日本は個人で管理して受け忘れないようにしなくちゃだから、忙しいパパママには助かるシステムだね〜!
日本とオーストラリアの予防接種事情
予防接種を受けられる場所
オーストラリアでは定期的に集団接種が行われていて、そちらへ出向けば無料で予防接種が受けられます。
集団接種の場所や日時は居住エリアの市役所ウェブサイトで確認することができます。
そのほか、近所のGP(General Practitioner:総合診療医)と言って、ローカルドクターに打ってもらうことも可能ですが、こちらは予防接種代が無料だけどコンサルテーション費(診察料)かかっちゃう!
ビザホルダーとして長期滞在する場合は、集団接種へ行きたいですね。
予防接種スケジュール
日本とオーストラリア(ヴィクトリア州)の接種スケジュールはコチラ。
「参考:日本小児科学会/Victoria’s hub for health service & business」
こちらの職員さんに母子手帳を見せたら「ブラボー!日本の接種スケジュールとほぼ一緒だわ!」と言われたように、受ける種類や時期は日本ととても似ています。
分かりやすいように比較表を作ってみました!
リンクしていただけましたら画像の使用はご自由に。
オーストラリアの定期予防接種に入っていないワクチンには結核(BCG)や日本脳炎(JapEnc)があり、逆に日本では定期予防接種に指定されていないワクチンにACWY群髄膜炎菌感染症(MenACWY)や流行性耳下腺炎(おたふく風邪:mumps)などがあります。
現在オーストラリア全州で、幼稚園や保育園そして小学校へ入園入学する予定がある場合は、『その時点で受けられるすべての予防接種がcatch upしてるよ!という証明書』を提出するよう求められるため注意しましょう。
特に小学校は法律で接種と提出の義務が定められており、入園入学を断られてしまう場合があります。
アレルギーなど医学的な理由や宗教上の理由などで受けられない場合は、所定の手続きが必要です。(参考:Medical exemption/ヴィクトリア州)
移住前に日本で用意しておく書類
日本の母子手帳
日本の母子手帳は必ず持参して移住しましょう!
日本語が使える病院にかかることができればそのまま使えることもありますし、成長の記録は書き残しておきたいところ。
英語版の母子手帳
持っていってよかったアイテムがコチラ。
日本の母子手帳がそっくりそのまま英訳されているのです!
母子手帳の英訳をもらえる自治体もあるよう?ですが、わたしの住む地域では英語版の母子手帳を追加でいただくことはできなかったので自費で購入することにしました。
1冊800円+税から買うことができ、英語のほかに多くの言語で翻訳されているので、英語圏だけに限らず旅行や駐在、移住する際にはとても便利なアイテムです。
日本の母子手帳にある予防接種記録ページはとても分かりやすく見やすいようで、こちらのナースもしきりに “Amazing!” と仰ってました(笑)
(株)母子保健事業団が発行するこの母子手帳は以下のページ『個人のご購入のお客さま』から買うことができます。
予防接種記録証明書(上の子がいる場合)
私たちは3人目の育児休職での移住生活でしたので、末っ子の上にふたり兄姉がいたため現地での幼稚園入園を検討していました。
そのため、日本で接種済みの予防接種をAIRへ登録するため英語の予防接種証明書を取得しておくことに。
取得方法はとっても簡単。
母子手帳と生年月日がわかる健康保険証などををお住まいの市役所などへ持っていき、証明書担当窓口へ申請書と収入印紙を提出すればOK。
(発行まで約2週間程度かかることも。)
作成可能かどうかは自治体によるかもしれませんが、1通300円ほどで作成してくれますよ〜!
意外と、かかりつけ医である小児科などへ依頼しがちですが、病院だとなぜか1通5〜6000円かかってしまうので、まずは自治体で取得可能か調べるのが◎です!
もちろん、接種したワクチンが1本もなく移住する場合は、証明書の必要はありません。
オーストラリア渡航後はAIRへ登録を
登録方法と参考例文
海外での摂取記録がある場合、GPで接種または集団接種を受けるにはまずAIRへ記録を載せてもらわなければなりません。
渡豪前から定住するおうちが決まっていればいいのですが、はじめの数週間をゲストハウスやホテルで過ごしながら定住先を探す場合は、現地の携帯電話を契約してオーストラリアの電話番号とそして移住先の住所をゲットしてやっと予防接種記録を登録してもらえることになります。
例えば、先に問い合わせたメルボルン市(わたし、メルボルンの中にさらに細かく自治体があるとは知らなくて。笑)では、ウェブサイトからオンラインで日本で取得した接種記録のデータ添付(接写でいいけど、できれば日本でスキャンしてデータ保存しておくと◎)や住所などの登録ができるようになっていました。
私たちが住んでいるポートフィリップ市だと、指定されたメールアドレスに接種記録のデータを添付して送信するように案内があります。
参考までに、こんな感じでメールを送ってみました。
(英文の正確さはどうかノンネイティブなので…どなたかチェックしてほしいくらいです。笑)
To Whom It May Concern:
I hope you do not mind my contacting you out go blue. My name is ○○ just arrived from JAPAN.
We family have a plan to live in city of port phillip from January to October during maternity leave in 2020.
I have three children, 5 and 3 years old and 2months baby born on October 2019.
We have “Visitor visa(subclass600 up to 12months)”
I will attach their immunisation history statements in Japan and provide data as you requested below.
child’s full name and date of birth.
○○(1 JAN 2014)
○○(・・・)
○○(・・・)
current home address
○○ Street, St Kilda East, VIC 3183
I would like to know if additional vaccinations are needed for them or not and how to get an immunisation history statement for application to kinder.
Also how can I have immunisation for my baby (never immunised yet).
Hope to hear from you soon.
Sincerely yours,
○○
mail: ○○
phone: ○○
すると、オーストラリアの基準で足りていないワクチンなどについて返信をもらえます。
Thank you for forwarding your children’s immunisation history from overseas.
I have requested records be created on the Australian Immunisation Register (AIR) and will add all of the vaccines administered overseas to the record once it has been created.
This can take up to 1 week. I will then be able to get an Immunisation History Statement for you.
To be up to date with the Australian Immunisation Schedule they will need the following vaccines
○○
・MMR vaccine
・Meningococcal ACWY vaccine – usually given at 12 months of age
・DTP/IPV vaccine – dose 5 given at 4 years of age
○○
・MMR vaccine
・Meningococcal ACWY vaccine – usually given at 12 months of age.
You may attend any of our immunisation sessions to have these vaccines administered, no appointment necessary. Attached is a calendar of venues and dates of all our sessions.
Please contact me if you have any further queries.
スケジュールと場所をチェック
返信メールには、上の子ふたりが追加で受ける予定のワクチンと、集団接種には予約が必要ないこと、あとここには書いていませんが、接種記録のない次男もそのまま予約なしで集団接種へ連れてきてね、とありました。
ウェブサイトでも確認ができますが、スケジュールを添付してくれる親切さ(笑)
こんな感じで年間の予防接種スケジュールが組まれているので、おうちから最寄りの会場に時間内に出向けばOK。
(本来なら4〜5箇所の会場があるのですが、2020年の新型コロナウイルスの影響で、4月以降はソーシャル・ディスタンスを取れるように大きな会場のみでの開催に変更になってしまいました・・・)
集団接種の受け方と持っていくもの
持ち物
- (日本の母子手帳)
- 英語版母子手帳
- 英訳された日本の接種記録証明書
持ち物はこれだけ!
英語版母子手帳の方へ接種したワクチンのロット番号や接種日を記入してもらうので、日本語母子手帳はなくても大丈夫。
なるべくすべての情報を英語版へ転記しておきましょう!
また、日本の接種記録証明書はAIRへ登録済みなので必要はないけれど、受付の方がすぐ見られるように手元にあるとスムーズです。
予防接種の流れ
番号札を取り待合室で待機
会場へ入ると入り口に番号札が置かれているので1グループ1枚をピックアップ。
小さなコミュニティハウスの即席会場
受付で体調や接種予定のワクチンを確認
番号を呼ばれたら受付デスクまで行き、スタッフの方と子どもたちの体調や名前と生年月日を確認して、これから受ける予防接種の種類や本数をチェックしてもらいます。
なんとか英語でがんばります(笑)
体調とワクチンの副反応についてはコチラを見ておくと安心。
『予防接種前のチェックリスト』と検索するとヴィクトリア州のウェブサイトからPDFをダウンロードできます。
接種エリアへ移動
チェックが済むとこの日受けるワクチンを記入した用紙をもらえるので、英語版母子手帳と共に接種エリアで提出します。
蛍光ペンでマークされているのが本日の接種ワクチン。
『LL』は左の脚に注射するよってことですね。
注射する
注射してくれる方はナース?なのかしら、全員私服でラフな装いでまたびっくり(笑)
2本以上接種する場合、ママかパパの膝の上に座らせた子どもの両サイドにそれぞれナースが付き同時に打ちます。衝撃です。
長女はわたしの膝の上で両腕に同時接種!
かけ声が “Ready? set, go!” ぶすっ!!!でした。笑
15分待機後帰宅する
母子手帳にワクチンの記録を記入してもらい受け取ったら、接種エリアを出て15分体調悪化などがないか様子を見ます。
帰国後はこちらを持ってかかりつけ医に相談することになるので大事に保管
混んでいなければ3〜40分で終了!
お疲れさまでした。
日本のかかりつけ医だと注射をがんばったらシールがもらえるのですが、こちらオーストラリア、健康志向が強い?ハズなのに毎回いただくのはロリポップ(棒付きキャンディ)!
子どもたちは喜んでますし、もらえるからか?泣かずにがんばります(笑)
Panadol(パナドール)について
日本でも1本の注射に複数のワクチンが混ざっている注射がありますよね。
(四種混合)
オーストラリアはさらにその上をいく、混ぜっぷりといいますか。
1本の注射に複数のワクチンが入っている方が一般的なので、次男は初めての予防接種で4種類を2本、両方の太腿に刺しました。
そのためか副反応が出やすいとも言われていて、「接種部分を痛がったり熱が出た場合はPanadol(パナドール)を飲んでね。」と言われました。
生後1ヶ月から飲めるらしく、副反応を抑えるため注射する前に飲んでくることもあるんだとか。
コチラはドラッグストアで購入可能です。
Immunisation History Statementとは
無事、オーストラリア基準の予防接種をすべてクリアできればImmunisation History Statement(予防接種歴証明書)を発行してもらうことができます。
こちらの幼稚園や小学校へ提出するアレです。
AIRが発行するこの証明書以外は、どこかのお医者さんが証明書を書いてくれたとしても受付けてもらうことはできません。
Medicare(国民健康保険)に加入している人は、オンラインでいつでも接種状況の確認や証明書のダウンロードができるのですが、私たちは観光ビザホルダー。
証明書が欲しい場合は、AIRに電話連絡するかまたは集団接種会場を後にする前に受付の方へ頼んでおくとメールに添付してくれたり、プリントしたものを自宅へ送付してくれたりします。
- 日本にいる間に必要な書類を取得しておこう
- 観光ビザホルダーでも乳幼児の定期予防接種は無料!
- 渡豪後は住所と電話番号が必要
- 自治体のウェブサイトを確認してAIRへ登録依頼しよう
- 入園入学予定がある場合は証明書の発行依頼を忘れずに
次男は日本では無接種でしたので、こちらでスタートすることができひと安心。
長男長女は日本では打てるものは受け終わっていたものの、幼稚園入園のためオーストラリア基準で足りないワクチンを追加で打ち、予防接種歴証明書を取得しました!
オーストラリアは予防接種を積極的に受けるよう推進しているね〜
一時、ちゃんと受けている人に対しては100豪ドル以上を支給したりして接種を促していたほど。
新型コロナウイルスが猛威を振るう年となってしまったけど、こうしたウイルスから命を守るためのワクチン。
納得した上で接種を受け、子どもたちを守っていきたいです。